<スケジュールに関するお知らせ>
アーティスト:山本 雅史
ポコラート全国公募展vol.10 形にならない表現部門 入選企画
KN005 山本 雅史 「隅に集まる音」
ほとんど"演奏"する必要がなく、小音量しか出ない「奏具」を床に配置し点在させていくパフォーマンス企画。「奏具」はもともと楽器として使用することを念頭には置いていない種々の物たちである。作者はサウンドアートと呼ばれる分野にて、電子音と「奏具」を合わせた演奏活動を行っている。
❙ 審査員コメント
音が派生する生態にささやかに関与する行為の連続。対象を意識化するための行為自体が音の生態を喚起する。赤ちゃん用起き上がりおもちゃを揺する。電動歯ブラシの上に紙コップをのせる。複数のクッキングタイマーを鳴らす。作者は、対象を奏具と呼びあたかも楽器のような扱いをしている。つまり対象として奏具を選ぶことでコンサートをしているように演奏しているのだ。しかし、本来は、ただの歯ブラシだったりする訳なので、演奏するための奏具としての取り扱いはされないモノばかりである。作者に奏具として選ばれたモノたちは、それ自身の機能や用途を超えた振る舞いを与えられてしまう。この奏具の新たな振る舞いが、日常空間に潜んでいるささやかな感情をくすぐるように露呈し始めてしまうのが興味深い。(中村 政人)
❙ 形にならない表現部門 とは
「形にならない表現部門」は、2013年に開設した「ワークショップ部門」の名称を改め、より開かれた表現の場を目指して2017年からスタートしました。
絵画や彫刻のような"形"にはならない、「ものを作る」「体を動かす」「音を出す」「言葉にする」など、身体や音を使った表現、何気ない日常で行われているささやかでひそかな習慣など、「形にならないさまざまな表現」の可能性を広く募集しています。
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展覧会やイベントなどに関するお問い合わせは、各団体へお願い致します。