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この度 Gallery OUT of PLACE TOKIO は、2021年1-3月期の展覧会として、関智生、吉岡俊直による二人展「 half-blind aliens 半盲のエイリアン 」を開催いたします。今回の展覧会タイトルとテキストは拝戸雅彦氏(愛知県美術館)によるものです。
半盲のエイリアン
アーティストは何を見て、どのようなツールを使って、それを変換してヴィジュアルにするのか。
この図式にあてはめると、関智生は目前の木々を見て、その場所に持ち込んだ絵の具の物質性を通して、木々という客体の中での、彼自身の主観的な没入状態を見えるようにする。
それは極東アジアにおいて成立し展開してきた墨絵にも見えるが、観照的なものではなくて、むしろ印象派以降のアクションにも近い。
対照的に、吉岡俊直はセットも含めたありふれた日常の光景を角度を変えて複数枚の写真に撮影し、PC上でそれを再現する上で自動プログラムのプロセスをかなり強めて立体化させる。
その結果、そこには表裏がはっきりとした、厚みを備えた表皮のような曲面イメージが浮かび上がり、それが版画化される。
共通して流体的だが、違いもある。関の場合は空気のように粒子的で、吉岡は液体のようにどろどろとしていて波長的である。
地球に到来したエイリアンたちが盲目的に地上をスキャンすると、こうなるのでないだろうか、と。
そもそも、地球上で言うアーティストとはエイリアンの別名ではなかったのか。
拝戸雅彦
愛知県美術館
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