<スケジュールに関するお知らせ>
ギャラリー キドプレスでは、2018年2月9日(金)から3月4日(日)まで、日本国内外で活躍する現代美術家束芋(たばいも)による初の銅版画作品を発表する「束芋:ズンテントンチンシャン」展を開催いたします。本展では、2017年11月上旬より約1ヶ月間の集中制作で仕上げられた10点にも及ぶ新作が展示されます。2017年1月1日よりスタートした朝日新聞朝刊連載小説『国宝』(吉田修一著)の挿絵を束芋が担当。2018年5月まで続く全500話のうちすでに300以上挿絵を描いています。その中から、小説を離れても成立する絵を厳選し、画面を再構築して、版画を制作しました。銅版にニードルで直に刻み込んでゆくドライポイントの手法を用い、線に独特な味わいを持たせながら、アクアチントで滲むように着彩して紙との風合いも魅せてゆく、版画における手触り感を、銅版画を通して追求しています。それは、何度も試し刷りをし綿密に調整を重ねながら、束芋による緻密な判断と感性が織りなされた作業でもありました。本展は、その作業が正に行われた制作の現場である版画工房で、インクの湿り気をも感じられるような刷り上がったばかりの版画作品が静かな熱気を宿し展示される貴重な機会にもなります。
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