<閉館のお知らせ>
3331 Arts Chiyodaは、2023年3月15日をもちまして閉館いたしました。

<ちよだアートスクエア(旧3331 Arts Chiyoda)へのお問い合せ>
千代田区地域振興部文化振興課文化振興係
TEL:03-5211-3628
bunkashinkou@city.chiyoda.lg.jp

<合同会社コマンドAへのお問い合せ>
合同会社コマンドA
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-12-5 長谷川ビル2F
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閉館に伴うスケジュールと施設利用について
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3331 千代田芸術祭 スカラシップ受賞者展 VOL.5

3331 千代田芸術祭 スカラシップ受賞者展 VOL.5
日程
2015年01月10日(土)~2015年01月25日(日)
時間
12:00-19:00(最終入場18:30まで)
備考
※1月10日はギャラリートーク実施のため、20:30まで
休み
会期中無休
料金
無料
会場
1F メインギャラリー

<スケジュールに関するお知らせ>

主催:3331 Arts Chiyoda

3331 千代田芸術祭 2014 特設サイト
http://fes.3331.jp


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展示部門・映像部門・インタラクション部門の応募者およそ300組より
選抜された16組による、スカラシップ受賞者展!


■ 開催概要
地域とあらゆる人の創造力を接続し、クリエイティブな発想・表現を喚起させ、世界へと発信することを目指す3331 Arts Chiyodaは、その想いを実現させる活動のひとつとして、2010年より誰でも参加出来る芸術祭「千代田芸術祭」を開催してまいりました。
5年目を迎えた本年も、全国から多くのアーティストが集い、表現に対する強い探究心と熱量によって、創造的な出会いが生まれ続けています。

本展は、2014 年夏に開催した「3331 千代田芸術祭 2014」にて特に多くの注目を集め、審査員賞またはオーディエンス賞を受賞し選抜された 16 組のアーティストによるグループ展です。

16組16様のアーティストは、無駄の無い絵画に対する視線が評価を得た独学のペインター、話題のテクノロジーとアートの思考を見事に融合させたプログラミングチーム、性差や家族という普遍的なテーマをユーモラスに、かつ深く切り込んだ作品。また工芸技術を自在に操りその精巧さで多くの観客の支持を得た作品など・・・今後のアートシーンを見据えるうえでも興味の尽きない幅の広い表現が集います。
そして、ギャラリー空間に展開される選抜アーティスト達の競演は、観るものに絶え間なく創造的な刺激を誘発し、境界や領域を超えてゆくその力は新鮮な視座とあらたな言語を与えてくれるきっかけになることと考えます。


■ 参加アーティスト(敬称略・順不同)
▼展示部門受賞者
平松典己/かみむらみどり/増田ぴろよ/大津芳美/木村りべか/いぬいかずと/小笠原圭吾/椋本真理子

▼映像部門受賞者
薄羽涼彌/
冠木佐和子

▼インタラクション部門受賞者(チーム名)
Pepperと人間/"I'm here." Project Team/視点の転換/書の更新/バイオアート研究チーム


■ 出展者紹介
《展示部門受賞者》200点を超える応募作品から選ばれた、9組の作家たち。

【飯沢耕太郎(写真評論家、きのこ文学研究家)賞】
平松典己[ひらまつ・てんき]

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受賞作:来るべきなにかのために

柔らかなタッチでドローイングの様に描かれた作品群は、そこから多様な物語が始まる予感をもって鑑賞者を引き込みます。掴めそうで掴めないそのストローク=テクストは、作品の裏側に隠れている 「なにか」を連想させ、知的好奇心を強く刺激します。

▼選評:飯沢耕太郎(写真評論家、きのこ文学研究家)
A4判の紙の大きさをそろえて、ざっくりとしたタッチで「かたち」を描いていく。その中には山とか、コップとか、ショートホープの煙草の箱とか、日常的な事物も混じっていて、水彩の淡い滲みを活かしたモノクロームのたたずまいが、どこか「私写真」的な雰囲気を漂わせているのが興味深い。そういえば中平卓馬に『来たるべき言葉のために』という名作があった。中平が普段吸っているショートホープの箱を引用していることも含めて、この作品全体が中平へのオマージュなのかもしれないと思いはじめた。軽やかなイメージの飛躍が、なかなか魅力的だ。

▼作家プロフィール

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1986年和歌山生まれ。日本大学芸術学部デザイン学科卒業。絵画制作を始める。主な受賞・展示に、『Geisai#19』吉竹美香賞(2013) 、Hidari Zingaro、Kaikai Zingaroにて「平松典己個展」(2013)など。
http://tenkihiramatsu.com


【鴻池朋子(現代美術家)賞】
かみむらみどり

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受賞作:内省刺繍ー54の後悔

家事の合間にリビングの片隅で制作された刺繍作品は、作品意識に捕らわれない制作スタイルが魅力的です。昨年から作品制作を開始したその作品が講評会で評価を得たのち、受賞者展に向けて、既にプランがいくつも生まれています。

▼選評:鴻池朋子(現代美術家)
どの作品も何処かのアートっぽい美術っぽい芸術っぽいスタイルにする方々が多い中で、単純にものをつくる貪欲な集中力が出ていたことは他の人にないエネルギーを持っていると思いました。まったく洗練されていないことも素敵だと思いました。作品とはその人がどのような言葉をコンセプトに、どのような形や素材を持って来て表面をつくりあげてしても、まったく関係なく重要なその人の芯のようなものが見えてしまう。と、いうむちゃくちゃなルールが成立します。その芯の存在に本人が気付くかどうかという問題は、生きていきながら、ものをつくることで次第に実感できることだと思います。また何かの賞を取っても、その賞は一切将来に関係のないことも事実です。ですから選考に落ちた人にも同様のことがいえます。矛盾していますが、矛盾しているのが人間であり、芸術は人間の唯一のエレメントです。

▼作家プロフィール

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1960年三重県生まれ。1983年金城学院大学文学部社会学科卒業。
「心の傷」、「内省」をテーマに家事の合間にリビングの片隅で刺繍作品などを制作。


【辛酸なめ子(漫画家、コラムニスト)賞】
増田ぴろよ[ますだ・ぴろよ]

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受賞作:消滅のキルト

男性への愛憎、女の業と機能不全家族をテーマにしている制作スタイルは、男と女、家族と個人、美と醜 など、表裏で成立する物事の矛盾を強烈に暴いているかのようです。二面性を持つこの作品群は鑑賞者と作品との距離により作品に対するイメージが変わり、鑑賞者に作品のテーマを投げかけてきます。

▼選評:辛酸なめ子(漫画家、コラムニスト)
遠目に見ると、おしゃれでどこかエレガントな模様ですが、近づいて凝視するとモチーフが男性器だったり性器だったり......。でも言われるまで気付かない、ロールシャッハテストのように、鑑賞者の性的リテラシーを試すような作品です。また、サブリミナル的に人間の本能を呼び覚ましてくれます。身につけることで、ふらふらと異性が吸い寄せられそうな......本当の意味でのモテ服になり得ます。一般的に花柄が女性器を象徴しているとか、キノコは男性器とか、世の中は安易な暗喩に満ちています。増田ぴろよさんの「消滅のキルト」は、対照的に、精緻な作業によって直接的なモノを幻想的なアートに昇華させました。そんな上級者向けの性表現に可能性を感じずにはいられません。

▼作家プロフィール

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埼玉県出身。保育園を経営する女系家族に育つ。男性への愛憎を糧に、女の業と機能不全家族をテーマに制作。主な受賞に、TOKYO MX『5時に夢中!』夕刊ベスト8コーナー1位(2013)、『美術手帖presentsシブカル杯』最終選考(2014)など。
http://masudapiroyo.com


【鈴木一成(Gallery OUT of PLACE ディレクター、フォトグラファー)賞】
大津芳美[おおつ・よしみ]

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受賞作:dialogue

1枚の染色をした布に、水に浸した作家が着ていた洋服を当てることで転写をする工程を経て制作される作品は、偶然に生じた滲みやグラデーションによりとても魅力的な表情を生み出していま す。写し取られたその表情からは作家自身の記憶や時間が閉じ込められています。

▼選評:鈴木一成(Gallery OUT of PLACE ディレクター、フォトグラファー)
会場の中で唯一奥行きの広がりを意識した展示をしていた大津芳美さん。彼女の作品は着ることによって洋服に刻まれる経験や時間の襞を再び布に写し取るという行程で制作されている。洋服から人の経験や時間を写し取るという手法自体にはオリジナルなコンセプトは感じられないが、洋服と言う布に刻まれていく立体的な襞を、敢えてまた布に平面的に写し取るという所作や、サインペンのインクによる美しい発色と滲んだ象形には目をひくものがあった。写し取られた絵という意味合いに於いては写真的解釈も可能であり、作品の特性を生かせば展示スタイルを含め、今後更なる展開が期待できると感じた。

▼作家プロフィール

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1983年東京生まれ。多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイル専攻修了。布を媒体とし滲みやフロッタージュの表現を使い制作をしている。主な活動に、『KonseiⅡ』サンパウロ (2010)、『AOBA+ART』横浜 (2013.2014)など。
http://002443.tumblr.com


【平方正昭(東京都美術館 学芸員)賞】
木村りべか[きむら・りべか]

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受賞作:やみいち

眉毛をすべてそり落とし老婆に扮した作家が、会場内に露店を広げ、来場者の眉毛と作家のオリジ ナル商品とを交換するパフォーマンス。眉毛を選ぶところには女性である作家の意思が感じられ、特異なコミュニケーションを生み出しています。

▼選評:平方正昭(東京都美術館 学芸員)
スカラシップの選出ですが、展示されていた作品の中には表現したいことを作品にするという点でスムーズにそれができている人も少なくありませんでしたが、多様な表現が巷にあふれている今日、撰者のひとりとして一点選ぶとすると、完成度よりも今後の可能性が楽しみなものに目が行ってしまいます。木村りべかさんの作品は、会場全体の中でひときわ異質で剣呑な雰囲気を漂わせていました。展示場所も特異なコーナーでしたが、関わり合いになりたくない、できることなら足早に立ち去りたいと思わせるような濃い空気が立ち込めていました。今はまだ作者も観客もネタを面白がっているところで留まっていますが、そのネタの背景や作品の作り方、出し方など、今後どう展開されていくかが気になって仕方なく、その点で選ばせていただきました。次の作品も見せてほしいし、また、見るのが怖い(笑)とも思う作品でした。期待しています。

▼作家プロフィール

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1987年群馬県生まれ。武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科・油絵学科卒業。「たのしい」ものことをつくるために、写真・インスタレーション・パフォーマンス等を用いて制作を行う。主な受賞に、『キヤノン写真新世紀』佳作(2011)など。
http://ribekakimura.web.fc2.com


【藤原えりみ(美術ジャーナリスト)賞】
小笠原圭吾[おがさわら・けいご]

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受賞作: POP

彫刻科出身の技術でつくられた陶器のリンゴは、造形の美しさと陶器の儚さを持っています。参加型のアート作品である本作品の中でリンゴは世界へと繋がる切符となる仕掛けがされています。個人と世界。作品の中で普遍的なコンセプトが軽やかに調和をみせています。

▼選評:藤原えりみ(美術ジャーナリスト)
多種多様な作品が集結した趣の千代田芸術祭。次の展開を見てみたい作品が多く、1点に絞り込むのは大変だった。小笠原作品を選んだ理由は、実物そっくりに作り込んだ焼き物のリンゴの完成度が高いだけでなく、作品が社会に対して開かれていること、そして、それら二つの要素を作品名にあるように「POP」に仕立て上げる軽やかな創作姿勢に惹かれたからだ。リンゴの拡散を通して「見えないイメージを形成する」という点、そしてリンゴの写真を撮影し作者にフィードバックするしないに関してはリンゴを持ち帰った観客の善意に委ねるという点において、リー・ミンウェイの「Moving Garden」(観客にガーベラの花を持ち帰ってもらい、帰宅途中で見知らぬ人に手渡してもらうという参加型他作品)と相通じるものがある。「私」という「見えない個」を策定して創作に励むのも良いが、どうせ見えないものを相手にするのなら、広大な「世界」というものと向き合うのも悪くない。リンゴの描き出す「絵」が日本地図の形に収束されてしまってはつまらない。どうか世界の地図へと拡散していきますように。

▼作家プロフィール

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1985年静岡県生まれ。東京造形大学彫刻専攻領域卒業。陶磁器を主な素材とし、つながりをテーマに制作。主な受賞歴に、『TAMA ART COMPETITION 2013』 3331賞(2013)、『SICF15』スパイラル奨励賞(2014)など。
http://pop-dot-project.com


【福住廉(美術評論家)賞】
いぬいかずと

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受賞作:SHAVE_PARIS

独学で絵を学んでいるという彼の作品は、ボールペンやクレヨンなどを用い、非常に手数の多い筆 致で描かれています。しかし、そこに積み重ねられた行為の集積は軽やかで心地よく、純粋に絵と向き合える時間を鑑賞者に与えてくれます。

▼選評:福住廉(美術評論家)
「美術」は、サッカーのように得点を競い合うスポーツではないし、将棋のように駒を奪い合うゲームでもありません。つまり観客にも共有できる明確なルールがないまま、観客に自分の作品を提示しなければならない。きわめて孤独な作業です。ただ、裏返して言えば、そのルールを自分の内側に設定できれば、孤独に耐えながらも自分を前進させていくことができるはずです。イヌイくんの《SHAVE》を選んだのは、彼が心の内側に自分なりのルールを設定することで、試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ前進していることが作品から伺えたからです。描写されているのは、街の風景や動植物など。絵画の主題としてはあまりにも中庸ですが、よく見ると色彩と線がひじょうにていねいに構成されていることがわかります。対象を観察する視線と、対象を色彩と線に置き換える手の動きのあんばい。彼は、それをそれぞれの作品で試しているのです。公開講評の場で彼が漏らした煮え切らない思いは、その試行錯誤が依然として渦中にあることの告白でした。けれども、そうでなければ、どうして絵画を描くことができるのでしょうか。

▼作家プロフィール

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1977年群馬県生まれ。主にカラーボールペン、クレヨンを使用。最近は野菜など有機的でぶかっこうなカタチに興味があります。主な受賞に、Lenajapon『あなたのさくら色』優秀賞(2009)、イラストレーション『第174回THE CHOICE』準入選(2010)など。
http://inuikazuto.tumblr.com


【中村政人(アーティスト、3331 Arts Chiyoda 統括ディレクター)賞】
椋本真理子[むくもと・まりこ]

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受賞作:flower bed[series]

山やプール、花壇など身の周りにある「風景」を記号化した立体彫刻作品は、空間や構造に対する強い意識を感じます。作品の独特のスケールと色彩からは、作家の純粋な造形意欲と卓越した造形力が感じられます。

▼選評:中村政人(アーティスト、3331 Arts Chiyoda 統括ディレクター)
Google Earthの地球は、写真による平面的な空間の連続が擬似的な3次元空間として現れるが、椋本さんの場合、どこを切り取ってもミニマルな平面が連続するリアルな3次元空間となる。ネオミニマリズムとでも言うべきその表現は、一見ストイックだが豊穣な情感を密度高く喚起する。それは、仮想の現実から拡張する現実へ時代が向かうことをほくそ笑むかのように、純化する現実を構築している。

▼作家プロフィール

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1988年神奈川県生まれ。武蔵野美術大学修士課程彫刻コース修了。主にFRPを使用した彫刻作品を発表している。主な受賞に、CCC展覧会企画公募『New Creators Competition 2015』入賞(2014) など。
http://www.marikomukumoto.com


【オーディエンス賞】
久野彩子[くの・あやこ]

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受賞作:○ 

ワックスから原型をつくり、金属に置き換え増殖させた小さなパーツで構成された作品は、技術と時間に裏打ちされ、多くのオーディエンスの支持を受けました。都市空間の中にあるものからイメージしたパーツを使い、キャンバスの上に新しく再構築を行なっています。

▼選評:3331 千代田芸術祭 2014 事務局
久野さんの作品は、金属パーツの集積がもつ物質感と独創性によって、多くの観る者の足を止め、「オーディエンス賞」を獲得しました。ロストワックスという精密鋳造技法で製造されたパーツの集積によって生み出された表層は、その密度と奥行きにより希有な魅力を放っていました。作者が生まれ育った東京の都市空間をヒントにしているとのことですが、下図などはなく、偶然性を活かす制作方法をとっているそうです。素材に対するきわめて豊饒な感覚と、都市という外部への洞察が両輪となり、自らの原風景を再構築した物体は、見事に「作品」へと昇華されています。

▼作家プロフィール

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1983年東京都生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科工芸専攻(鋳金)修了。鋳造技法を用いて作品を制作している。主な受賞に、『SICF15』オーディエンス賞(2014)、『TAGBOAT ART FES 2014』準グランプリ、『六花ファイル第5期』入選(2014)など。
http://www.ayakokuno.com


《映像部門受賞者》ジャンルレスな映像コンペを勝ち抜いた2組の優秀作家。

▼選評:川村真司(Creative Director,Founder of PARTY)
優秀賞の2点はまったく違う毛色のモノが選ばれていて、このコンペティションの幅の広さが見える良い結果になったかなと思います。「肛門的重苦 Ketsujiru Juke」はグラフィカルな世界観やアニメーションの展開が独自のグルーブを持っていて、すばらしいと思いました。敢えてコメントすると、下ネタ的なモチーフがちょっと中途半端なのでもっと振り切るか、もっと違うモチーフでこの世界感を磨いた作品が見てみたいです。もう一点の「How to wear sound」はコンセプトが秀逸で、シンプルな映像の実験としてとても面白いなと感じました。ただコンセプトが強い分、もっといろいろな展開もできたのかなと思います。もう少し映像的な展開や飽きさせない工夫などが盛り込めると「映像」としてはより面白くできるような気がしました。


【優秀賞】
冠木佐和子[かぶき・さわこ]

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受賞作:肛門的重苦 Ketsujiru Juke

アニメーションの国際展でも数々の賞を受賞し、注目される映像作家。フェティッシュなモチーフをドラッギーな色彩感覚と自身の経験を交えて、ポップアニメーションとして展開される独自の世界観は、強度のある説得力があります。本展では映像のみならず原画の展示も予定されています。

▼作家プロフィール

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1990年東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。アダルトビデオ会社に就職。退職。現在多摩美術大学大学院在学中。
http://uykom.exblog.jp


【優秀賞】
薄羽涼彌[うすは・りょうや]

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受賞作:How to wear sound

繰り返される映像は加速することでリズムをきざみ、被写体となる日常の風景と事がらから非日常的 な事態へとリズムにのってワープさせます。作者はそのユーモアのセンスを独特の「間」とともに提出します。観るものはいつの間にか引き込まれて自分の感覚を研ぎすましながら映像に魅入っているこ とに気づかされます。

▼作家プロフィール

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1991年生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科在学。主な上映歴に、『イメージフォーラム・フェスティバル』(2014)、『バンクーバー国際映画祭』(2014)、『DOTMOV FESTIVAL』(2013)、『学生CGコンテスト』(2013)など。
https://vimeo.com/user9211153


《インタラクション部門受賞者》「3331α」によるアート系ハッカソンイベントから選出された5チーム。

▼選評:青木竜太(VOLOCITEE Inc. 創業者兼CEO、TEDxKids@Chiyoda 創立者兼キュレーター)
50名のアーティストとエンジニアが一堂に会し、3日間で即興的に芸術と技術が融合した作品を作る。
美を探求する陶芸家、書道家、舞踊家、美術家などのアーティストと技術を極めようとするエンジニアたちの共創。
何か生まれるかまったく予想も出来ないこの混沌とした試みに挑戦した皆様にまず感謝したい。

10作品の中から、人間とロボットの関係性の探求、DNA
を保存媒体とする試み、書道家の情動の可視化、負な感情の技術的変換、ネット社会の自己顕示欲を表現する5つの作品が受賞した。
それ以外の作品も審査員が変われば(視点が変われば)、もしかすると違う結果になっていたかもしれない。

今回生まれた全ての作品は、新たな視点を体験できる形にしたことにより、様々な領域に潜むまだ言語化できていない暗黙知を感じることが出来た。
その暗黙知に、未来への変化の兆しが隠されていたとすると、芸術と技術の融合は、未来を体感させるものなのかもしれない。
ならば、アーティストとエンジニアの組み合わせは、「現代の預言者」と言っても過言ではないかもしれない。


Golden Art Hack Award(最優秀賞)
チーム名:Pepperと人間

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▼メンバー
KAWANO Takeshi / ビジュアルデザイナー
Ryo Fujimoto / Artist、Humanelectro
酒井 康史(Yasushi Sakai)/ アーキテクト・ハッカー
升水 絵里香(Erika Masumizu)/ ダンサー・パフォーマー・振付家
小楠 竜也(Tatsuya Ogusu)/ 学生・アーティスト・プログラマー
須賀 悠介(Yusuke Suga)/ アーティスト
北村 貴広(Takahiro Kitamura)/ 作曲家、サウンドデザイナー
曄田 依子(Yoriko Youda)/ アーティスト


エキソニモ(メディアアーティスト)賞
"I'm here." Project Team

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▼メンバー
高田 優希(Yuki Takada)/ クリエイティブ・ディレクター
河原 貴軌(Atsuki Kawahara)/ バルーンアーティスト
行田 尚史(Naoshi Gyoda)/ Webプロデューサー
テイム・ジョセフ(Joseph Tame)/ デバイスエンジニア, パフォーマー
白木 良(Ryo Shiraki)/ デバイスエンジニア


江渡浩一郎(メディアアーティスト / ニコニコ学会β実行委員長)賞
チーム名:視点の転換

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▼メンバー
Laila Cassim / グラフィックデザイナー/研究者
岡本 拓也(Takuya Okamoto)/ フロントエンドエンジニア
高橋 憲一(Kenichi Takahashi)/ エンジニア
和田 拓朗(Takuro Wada)/ フルスタックエンジニア
新造 真人(Makoto Shinzo) / アーティスト、ハウスキーパー


竹内大(リヴァー 代表 /『Forbes JAPAN』クリエイティブ ディレクター)賞
チーム名:書の更新

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▼メンバー
國本 怜(Rei Kunimoto) / 音楽家
谷口 真人(Makoto Taniguchi)/ プログラマー
吉永益美(Masumi Yoshinaga)/ 女流書家
藤元 翔平(Syohei Fujimoto)/ ハードウェアエンジニア、インタラクティブエンジニア
Takeshi Osoekawa / データサイエンティスト


林千晶(株式会社ロフトワーク代表取締役)賞
チーム名:バイオアート研究チーム

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▼メンバー
BCL - 吉岡 裕記(Yuki Yoshioka) / アートディレクター、バイオデザイナー
巻口 誉宗(Motohiro Makiguchi)/ サービス企画系研究者
佐々木 晃洋(Akihiro Sasaki)/ ソフトウェアエンジニア兼サービスデザイナー
松吉 一憲(Kazunori Matsuyoshi) / 組込み、iOS、Webアプリプログラマー
瀬尾 浩二郎(Kojiro Seo)/ クリエイティブディレクター、エンジニア
矢崎 裕一(Yuichi Yazaki)/ デザイナー


■ 関連イベント1
アーティスト・トーク
2015年1月10日(土)19:30-20:30
[会場]1階メインギャラリー 参加無料

アーティスト本人がそれぞれの作品について語ります。作品への思いや制作活動の話など、制作者の声を直接聞くことができる貴重な機会です。
あわせて、ささやかなオープニングパーティーも行います。


■ 関連イベント2
陶器のりんごを配るワークショップ
2015年1月11日(日)、18日(日)、25日(日)13:00-17:00
[会場]1階メインギャラリー 参加無料

出品作家の小笠原圭吾による、りんごのドット柄を世界に広げるインスタレーション作品に参加しませんか?参加者の方には、作家が手がけた陶器製のりんごを差し上げます。
あなたの持ち帰ったりんごが、作品の一部となるワークショップです。


■ お問い合わせ
3331 Arts Chiyoda 担当:天野、上坂
TEL:03-6803-2441(代表)
FAX:03-6803-2442
E-mail:info@3331.jp

当サイトには、入居している各団体が行う催事についての情報も掲載されています。
展覧会やイベントなどに関するお問い合わせは、各団体へお願い致します。

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