AIR 3331 岩本町レジデンス&スタジオ
東京都千代田区岩本町3-6-8
https://residence.3331.jp/access/
アーティスト:ローレン・オピア(南アフリカ)
この度、ローレン・オピアによる成果発表展示:短編映画「WE LIVE UNDER DIFFERENT SKIES(私たちは異なる空の下で生きている)」上映を、AIR 3331岩本町スタジオにて開催します。
ローレン・オピア(1998年生まれ)は、南アフリカ、ヨハネスブルグを拠点に多分野にわたり、ビジュアルアーティスト、マルチメディアアニメーター、映画監督として活動する作家です。オピアの作品は、感傷性、個人的な経験、そして人間の精神の間にある一時的な状態に意味を見出し、各個人の「ウムヴェルト(生活圏)」がどのようにその人の生き方を形作るかを探求しています。またオピアは、主に陶芸(セラミック)と、メディアアニメーションを用いて作品を制作しており、自身の個人的な経験と独自の現実との対話を生み出しています。色彩、図像表現、そして作品の中の構築された環境を通じて表現されています。
作家ステートメント:
本短編映画「We Live Under Different Skies(私たちは異なる空の下で生きている)」は、内面および外的に「安全」という感覚を感じることがどのような意味を持つのかを探求するショートフィルムです。これは、私が日本と私の人生において出会った特に近しい人たちに対する愛情と感謝の表れです。
私は日本のさまざまな地域を2ヶ月間訪れ、その間に世界中から来た人々、特に日本に住む地元の人たちと知り合いになり、それぞれ異なる生き方や観念(イデオロギー)、何を恐れ、何を信念に持っているのかを触れることができました。経験談として最初は、お互い異なる国の話を共有した際に、驚きながらもその様々な話しを信じることができませんでした。
しかし、会話が進み、個人的な経験や関係性、社会での生活、内面の思考や自己認識に関する話になっていくうちに、私たちのストーリーはほとんど同じだと感じ始めました。外的(生活をする上での外部との関係)の経験に関する驚きと関連性は次第に薄れていったのです。
「We Live Under Different Skies(WLUDS)」は、私の前作「My Mind Seeps」の続編として位置づけられます。「My Mind Seeps」はトラウマを探求し、それが私たちの行動や認識にどのように影響を与えるかに焦点を当てた作品でした。一方、WLUDSはトラウマを乗り越えた先に何があるのかを探ります。心身の安定と安全が訪れる過程、神経系が最終的に落ち着く様子が描かれています。この変化は、私を受け入れてくれる人たちに囲まれることによって生じた感覚でした。その結果、私は自分自身を安心して感じることができ、他者と親密で感傷的な関わり方ができるようになりました。
また、日本という国で過ごすことによって外的にも安心感を得ることができました。日本と日本人の配慮と安全が、私の思考を根本的に変え、これまで経験したことのない方法で空間と向き合わせてくれました。
【AIR 3331 とは?】
「AIR 3331」は、世界中のアーティストやクリエイターを対象とするレジデンスプログラムです。アーティスト・キュレーター・リサーチャー等、美術・芸術・工芸・演劇・様々な分野で活躍する個人の申込みや、団体での申込みの受け入れを行っています。
詳しくは、https://residence.3331.jp/