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アーティスト:高橋 恭司
WOrld's End 写真はいつも世界の終わりを続ける
時が止まっている、光が押さえつけられている。
明るい闇?明るい終わりが続いている。
知人からデレク・ジャーマンのポートレイト撮影の依頼を受けて、その時はじめて、プロスペクト・コテージを見ました。コテージの中や庭を非常に美しいなと思って、デレク・ジャーマン達が昼食にいっている間に撮影しました。
自分が写真に撮りたいなと抽象的に考えていたことが、ここに具体的にあるなと感じました。世界の果て(エッジ)が目の前にあるなと。写真や映像になってはじめて完成する造形が目の前にあった訳です。
近年シャッターを押す動機。現在とは、死とは、一体何なのか?どんなイメージなのか?どんな幻想なのか?どんな精神の病気なのか?私を傷つけた剣だけが、私を癒すことができる...。描かない、造らない、美しくない、真面目ではない。
デレク・ジャーマンは非常に優れた美術家だと思います。30年経ってより一層強くそう思います。写真と映像の時代である20世紀の最後にデレク・ジャーマンの庭があり、『BLUE』があった訳です。あれから30年経ってどう思うか。その答えが、World's Endの中にあるのではないのでしょうか。
高橋 恭司
1992年のデレク・ジャーマンの庭、201X年のベルリン、ロンドン、東京の路上。天使の目に映る「世界の終わり」とそのつづき。
イギリス南部、原子力発電所のある町、ダンジェネス。映画監督のデレク・ジャーマンは、1986年、HIV感染の宣告を受けたことをきっかけに、この町に移り住む。打ち捨てられた小屋《プロスペクト・コテージ》を住まいにし、庭を作った。庭には、草花だけでなく、流木、腐った鉄など、海岸で拾い集められた漂流物を用いた造形が施された。
写真家・髙橋恭司は、ジャーマンが亡くなる直前の1992年にダンジェネスを訪れる。「そこは世界の終わりのような場所だった。同時に、そこには全てがあった」と、写真家は語る。
ダンジェネスを訪ねてから約30年後に刊行する本書で、髙橋は、世界の終わりがつづく現在の世界を見せる。2010年代後半のベルリン、ロンドン、東京郊外。時間と空間を隔てて撮影された写真たちが、連なり、混じり合ってゆく。
「写真はいつも世界の終わりを続ける。」
映像と写真の世紀にジャーマンが遺したものへの返答が、ここにある。
2019年8月19日(月)Bluee Sheepより出版予定 「WOrld's End」
アートディレクション: クリストフ・ブランケル(Christophe Brunnquell)
並製 280x225mm
本体価格:4000円
同時期開催:
Books and Modern + Blue Sheep Gallery
会期:2019年8月16日(金)- 9月7日(土)
時間:12:00 - 19:00
休廊:日・月
住所:107-0052 東京都港区赤坂 9-5-26パレ乃木坂201
電話:03-6804-1046
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