<閉館のお知らせ>
3331 Arts Chiyodaは、2023年3月15日をもちまして閉館いたしました。

<ちよだアートスクエア(旧3331 Arts Chiyoda)へのお問い合せ>
千代田区地域振興部文化振興課文化振興係
TEL:03-5211-3628
bunkashinkou@city.chiyoda.lg.jp

<合同会社コマンドAへのお問い合せ>
合同会社コマンドA
〒101-0021 東京都千代田区外神田6-12-5 長谷川ビル2F
TEL:03-6803-2441
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閉館に伴うスケジュールと施設利用について
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(中止)<トークイベント> アートが街を変えるとき (AIR3331リサーチプロジェクト 関連イベント)

(中止)<トークイベント> アートが街を変えるとき (AIR3331リサーチプロジェクト 関連イベント)
日程
2012年02月25日(土)
時間
17:00-19:00
料金
無料
会場
1F ラウンジ

<スケジュールに関するお知らせ>

【イベント中止のお知らせ】
本トークイベントは、都合により中止となりました。本イベントの関係皆様におかれましては、大変ご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます。
尚、同事業(AIR 3331)では3月3日(土)から始まる展覧会にて、オープニングとして本トークイベント出演の海外アーティスト2名に加え、3月上旬より来日する海外アーティスト2名でトークイベントを行う予定です。詳細は近日アップいたします。

現在、3331 Arts Chiyodaのレジデンスプログラム『AIR 3331』には、インド出身のチンタン・ウパディヤイとタイ出身のウティット・アティマナが参加しています。彼らに共通するのは街に介入し、そこに住む人・働く人、その文化や生活に触れながら、アートによって街の潜在性を引き出す点です。

日本でも、瀬戸内海の島々を舞台にした『瀬戸内国際芸術祭』や新潟県越後妻有『大地の芸術祭』のように、その土地にしかない風土・文化・物語がアーティストの創造力を刺激し、アートの力によって街の新しい魅力・価値観を生み出そうとするプロジェクトが行なわれています。また、かつて"日本三大ドヤ街"と言われていた横浜市寿町でも、空き物件を利用したレジデンスプログラムや貸しスタジオ、町を舞台に展開するアートプロジェクトを行う『KOTOBUKI クリエイティブアクション』が活動4年目を迎え、注目を集めています。

日本のみならず、こうした活動が多く見られるようになった背景には、一体どのような社会的問題が隠されているのでしょうか? アーティストたちの活動は、私たちに何を訴えかけているのでしょうか? 本イベントでは、今まさに東京の街でプロジェクトを計画している2人のアーティストたちと、『KOTOBUKI クリエイティブアクション』のアートプロデューサーをつとめる橋本 誠氏をゲストに迎え、"アートが街を変えるとき"について考えていきます。

●AIR 3331 アーティスト 紹介
<チンタン・ウパディヤイ>
1972年、インド、ムンバイ生まれ、在住。

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真っ青にペイントされた木や大きな赤ちゃんの頭が並べられたインスタレーションなど、刺激的なビジュアルが一度見たら忘れられないウパディヤイの作品。彼はアーティストとしての制作活動において、急速に進む都市化や出生差別(女児より男児が優遇される)など、インドという国が抱えるさまざまな矛盾や混乱を痛烈に指摘します。その作品の多くには自然と人工、協調と対立、公と私など相反する事象が色濃く表れ、現在のインド社会の「揺らぎ」を浮き彫りにするかのようです。

彫刻や絵画作品を通して、社会的、政治的なメッセージを発信するウパディヤイのもうひとつの活動がレジデンス施設の運営です。インドのヴァガード地域を中心に、都市と地方をアートによって連携させる試みとして「サンダーブプロジェクト」を行なっています。世界各国からアーティストを受け入れるこのレジデンス施設では「なぜ、いま、ここで、このプロジェクトを行ないたいのか」、その必然性を日々の活動や交流を通して考え、アーティストが自発的にプロジェクトを立ち上げています。
そして、アーティストと地元の村人の協力により成り立つサンダーブプロジェクトのスタイルは、アーティスト、運営スタッフ、村人など関わる人すべてが対等な関係のもと、それぞれがアイデアやプランを自由に発言し、能動的にプロジェクトに携わっています。

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他者の意見やアイデアにどれだけ興味や好奇心を持てるのか。その感覚こそが、他者や社会とオープンな関係を築くために必要な最初のステップだとウパディヤイは考えます。サンダーブプロジェクトではそれぞれの立場の垣根を超え、日常生活をともにしながら「人と人」としての関わりを深めていくなかで、住民自身のコミュニティに対する自主性やモチベーションが引き出されていきます。

周囲の人を巻き込みながら、アートと日常を一体化させる。ウパディヤイの活動や施設運営の動機には、「人と関わりたい」「自分を取り巻く環境をもっと知りたい」という純粋な欲求や探究心が根本にあります。その一個人としてのシンプルな思いをアートプロジェクトとして展開させる手法からは、アーティストやアートがいかに社会に対して開いていていけるのか、多くの可能性を感じさせられます。

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(汚染が進む川を子どもたちと見学し、その経験を元に一緒に絵を描くプロジェクト)

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(2008年我孫子国際野外美術展にて。近隣の住民に植物を「おすそわけ」してもらうプロジェクト)

<ウティット・アティマナ>
1960年生まれ、タイ、チェン・マイ在住。

アートと社会の関係性、社会におけるアーティストの役割をいち早く検証し、1980年代後半〜1990年代初期にタイのチェン・マイで「ソーシャル・インスタレーション」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げたアティマナ。

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「ソーシャル・インスタレーション」とは、パフォーマンス、作品の設置、イベントなどを路上や寺院といった日常の空間で行なう試みです。プロジェクトを立ち上げた80年代後半、タイにおけるアートは美術館で鑑賞するものであり、一部の上流階級の人にしか触れる機会のないものでした。そのため、アティマナの試みは当時のタイの人びとに衝撃を残しました。アーティストと地元住民が一緒になり、作品をつくり、歌を歌い、ヨガをする。それが"アート"かどうかは彼にとって重要ではなく、住民が自分の住む街や周囲の環境に関心を持ち、自発的な行動が喚起されること。それこそがアティマナの考えるアートの役割なのです。その思想は、80年代以降アジアに広がったオルタナティブな活動に大きな影響を与えました。

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欧米の大都市で行なわれているようなアートフェア、アートフェスティバルの踏襲や真似ではなく、その場所や人にとっての「リアリティ」を追求すること。そして、自分たちの問題を自分たちの国や街で、それぞれのやり方で解決すること。そうしたシステムやインフラ、プロジェクトを論理的に考え、ディレクションするアティマナがこれからのアートと社会の関係のひとつとして提案するのが「半芸生活」です。農のある暮らしを取り入れながらやりたい仕事をする生き方として「半農半X」という考え方がありますが、「半芸生活」とは学生、会社員、主婦といったあらゆる立場の人たちが、日常生活のなかでアートを通して社会に関わり、思いを共有し、意見を交換することです。そうして形成され得るコミュニティの実現に向けて、アートプロジェクト、教育、セミナー、ディスカッションなどの手法を通し、アティマナは世界中の街の可能性を引き出していきます。

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(アティマナのノートには、さまざまなことに触れる中で生まれる彼の思考がまるでドローイングのようにぎっしりと書かれている

●ゲストスピーカー プロフィール

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橋本 誠
1981年、東京都生まれ。横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程卒業。ギャラリー勤務を経て、2005年よりフリーのアートプロデューサーとして活動。主な企画に「都市との対話」(BankART Studio NYK、神戸アートビレッジセンター/2007)、「KOTOBUKIクリエイティブアクション」プロジェクトマネージャー(2008~)、東京文化発信プロジェクト「東京アートポイント計画」プログラムオフィサー(2009~2012)。

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「KOTOBUKIクリエイティブアクション」とは?
さまざまなかたちで文化芸術に携わるアーティストやクリエイターが、俗にドヤ街と呼ばれる横浜・寿町を舞台に活動する試み。住人の高齢化が進み、ドヤ(簡易宿泊所)の空き室が目立ちはじめた町に独創的な視点を持ち込み、地域住人と協働しながらさまざまな活動を展開することで、町の新たな可能性を生み出すことを目指す。
主催:寿オルタナティブ・ネットワーク
http://creativeaction.jp  http://kotobuki08.exblog.jp

当サイトには、入居している各団体が行う催事についての情報も掲載されています。
展覧会やイベントなどに関するお問い合わせは、各団体へお願い致します。

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