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アートプロジェクト文化資本論: 3331から東京ビエンナーレへ

中村政人著「アートプロジェクト文化資本論」(晶文社)予約開始!!

東京の文化芸術資源を開拓せよ!
「私たちの文化」を「私たちの場所」で「私たちの手」で創る、あたらしいアートのマニュフェスト!

アートとは、ハコでもなくモノでもなく、マネーゲームでもない、コト(出来事)である。コトを起こすプロジェクトとしてのアートを追究してきたアーティスト・中村政人が考えるアートプロジェクトの原理とは、アート・産業・コミュニティのトライアングル。アーツ千代田 3331での活動、さらに2021年7月よりグランドオープンした東京ビエンナーレの取り組みを題材にして語る、アートと社会と文化資本の未来をめぐる原理論。

本書は、私が実践してきた表現活動をアートプロジェクトという側面から書き下ろし、過去のテキストも再編集して構成したものだ。「アーツ千代田3331」から「東京ビエンナーレ」に至る自分自身の活動を振り返り、その活動について掘り下げる事で、改めてアートプロジェクトとは何か、その文化資本としての社会的価値とは何かを問いたい。(はじめにより)

目次

はじめに

■I 東京ビエンナーレ
第1章 「東京ビエンナーレ」は都市の創造力を進化させる
第2章 アートプロジェクト小史

■II アーツ千代田 3331
第3章 構想から立ち上げまで
第4章 3331の基軸プロジェクト

終章 コミュニティ・アートプロジェクトを運営する
あとがき

タイトル:アートプロジェクト文化資本論: 3331から東京ビエンナーレへ
著者:中村政人
出版社:晶文社
単行本:316ページ
価格:2,530円(税込)
発売日:2021/9/2

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推薦文

陣内秀信(法政大学特任教授 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了)

中村さんのアートの仕掛けから、僕はいつもたくさんの刺激をいただく。今のやや閉鎖的な状況を突き抜け、未来に向かうためのロマンと元気を授けてもらえるのだ。アーツ千代田 3331の活動では、下町の気質・文化風土をもつ町会や神社の祭りとも深く連携し、地域に根を張っているのに驚かされる。目下、開催中の東京ビエンナーレは、高層ビルに占められ、無機的な均質都市になったかに見えるこの巨大都市東京のイメージを大きく反転させてくれた。アートの力が、身近な場所、街角、既存の建物に眠っていた価値と可能性を発掘・表現し、近代都市文明が忘れていた大切なものを思い起こさせる。中村さんの掲げる「社会文化資本力」の発想こそ、成熟期に入った日本社会を導く重要な鍵になるに違いない。

(プロフィール)
イタリア政府給費留学生としてヴェネツィア建築大学に留学。専門はイタリア建築史・都市史。地中海学会会長、都市史学会会長を歴任。中央区立郷土天文館館長、国交省都市景観大賞審査委員長他。
著書:『東京の空間人類学』(筑摩書房、サントリー学芸賞)、『ヴェネツィア-水上の迷宮都市』(講談社)、『イタリア 小さなまちの底力』(講談社)、『イタリア都市の空間人類学』(弦書房)、『水都東京―地形と歴史から読みとく下町・山の手・郊外』(筑摩書房)他。

吉本光宏(ニッセイ基礎研究所 研究理事)

2000年前後から、アートが教育や福祉、経済や産業、まちづくりなど幅広い領域に大きなインパクトをもたらすことが注目されるようになってきた。今では、それらをアートの社会的な価値と捉える考え方が定着している。
著者の中村政人は、アーティストとしての表現活動をとおして、またアートプロジェクトのディレクターとして、各地で、アートの持つ社会的な価値や可能性を切り拓いてきた実践家である。本書は、中村のこれまでの活動や東京ビエンナーレを軸としながら、現代社会の諸課題に対して、アートならではの発想やアプローチがいかに有効かつポテンシャルを秘めたものであるか、を解き明かしてくれるだろう。

(プロフィール)
ニッセイ基礎研究所 研究理事。文化政策に関する幅広い調査研究に加え、文化施設開発やパブリックアートなどにも携わる。国立新美術館評議員、(公社)企業メセナ協議会理事、アーツカウンシル東京ボード委員などを兼務。

田中元子(株式会社グランドレベルの代表取締役社長・喫茶ランドリーオーナー)

芸術と対峙することは、怖くて面倒くさい。そう思ってわたしはずっと、こころの目を逸らしていた。しかし政人さんは毎分毎秒、問うてくる。「これでいいのか?」わたしに、あなたに、社会に。上っ面ではない根源を、見過ごしてしまいそうな人間としての違和感を、まざまざと目の前に突きつけてくる。すると空間はたちまちにうごめき、人々は手探りを始め、風景が一変する。冗長だった日常が刷新する。そしてまた、あらたな問いが生まれる。そうか、こういうことだったんだ。気付いたときわたしはすっかり、その芸術に刮目しているのだった。

(プロフィール)
1975年生まれ。独学で建築を学び、2004年より、ライター・建築コミュニケーターとして、建築関係のメディアづくりに従事。2016年、“1階づくりはまちづくり”をモットーに株式会社グランドレベルを設立。まち・建物の1階をより公共的にひらき、市民の能動性を高める日常をつくることで、エリアの価値と市民の幸福度の向上を目指す。2018年に墨田区に洗濯機やミシン、アイロンなどを備えた“まちの家事室”付きの喫茶店「喫茶ランドリー」をオープン。年齢や職業に関わらず、多様な市民が集い、さまざまな活動に使われている。現在、「喫茶ランドリー」のような場所をつくるプロジェクトを全国へ展開中。主な受賞に「2018グッドデザイン特別賞グッドフォーカス[地域社会デザイン]賞」ほか。

吉見俊哉(社会学者 東京大学大学院情報学環教授)

中村政人は凄い。国や都がバックにいるわけではない。資金的見通しがあったのでもない。しかもコロナ禍という逆風のなかで、無数の小さな力をつなぎ、東京の知られざるスポットをつなぎ、東京ビエンナーレを実現してしまった。快挙である。そしてそのクオリティは、国があれだけの予算と組織を総動員して強行した東京五輪をはるかに凌駕する。この力の源泉は何か? 大きな資本や組織が文化をリードできる時代は終わった。そんな今、中村は小さな資本や小さな力、小さな場所を繋いで歴史のエンジンを創出する。その実践の舞台裏が、この本で明かされる。

(プロフィール)
1957年東京都生まれ。81年東京大学教養学部教養学科卒業。87年同大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専門は都市論、文化社会論。東京大学新聞研究所助教授、同社会情報研究所教授などを経て2004年より現職。06年東京大学大学院情報学環長、11年東京大学副学長などを歴任。17年9月から18年6月までハーバード大学客員教授。著書に『大学という理念 絶望のその先へ』、『大学とは何か』など。

著者プロフィール

中村政人 (東京ビエンナーレ2020 総合ディレクター、アーティスト)
1963年秋田県大館市生まれ。アーティスト。東京藝術大学絵画科教授。「アート×コミュニティ×産業」の新たな繋がりを生み出すアートプロジェクトを進める社会派アーティスト。2001年第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ、日本館に出品。マクドナルド社のCIを使ったインスタレーション作品が世界的注目を集める。1993年「The Ginburart」(銀座)1994年の「新宿少年アート」(歌舞伎町)でのゲリラ型ストリートアート展。1997年からアーティストイニシアティブコマンドNを主宰。秋葉原電気街を舞台に行なわれた国際ビデオアート展「秋葉原TV」(1999~2000)「ヒミング」(富山県氷見市)、「ゼロダテ」(秋田県大館市)など、地域コミュニティの新しい場をつくり出すアートプロジェクトを多数展開。アーティストイニシアティブ コマンドN(1997~)とアーツ千代田3331(2010~)の活動において10カ所の拠点、740本のアートプロジェクト、3100本のイベントをつくり、2,000名のアーティストと協働、延べ180名のコアスタッフ、約1350名のスタッフ等と協働する。現在、その多くの表現活動から東京の文化芸術資源を開拓する「東京ビエンナーレ」を2020年夏から展開することに挑戦している。


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