この度 Gallery OUT of PLACE TOKIO では、2018年4 - 5月期の展覧会として 中島 麦『luminous dropping』を開催いたします。中島麦 (b. 1978) はこれまで、全く異なる2種類の画面を持つ絵画を、同じ空間に並べて見せることをメインコンセプトに制作してきました。
前シリーズ「WM」の「M」においては、「キャンバスに置かれた巨大な絵具の一滴」がもつアクリル絵具の物質(流動)性とそこから発せられる光が主題になっていました。
今回はその「M」の表現を発展させた所に一つの新しい抽象表現があると考え、様々な試行錯誤を繰り返しています。
実際には、キャンバス上に透光性のある1色のアクリル絵具を何層にも重ねて垂らし、輻輳する空間と複雑な肌理を作りだそうとしています。
あるいは2色以上のアクリル絵具を同じ平面上に流し込み、物理現象が織りなす偶発的な形象と色面を作りだしています。
是非、中島麦の前衛的且つ挑戦的な抽象絵画にご注目ください。
展示作品:平面絵画作品、約20点(S40号~SSM)を展示いたします。
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artist statement
絵画を構成する根源的な3つの出来事:「動き(物語)」「奥行き(空間)」「光(能動性)」を 限られた平面の中で表現したいと考えている。
様々な実験を繰り返し、ここに辿り着いた。 私はこのシリーズを"luminous dropping"と命名することにした。
2次元の世界の中にいながら、3次元の世界へとつながる感覚が呼び起こされ、
しかも定着している絵具の塊が、まるで液体のままキャンバスの上に溜まり、今にも動き 出そうとしている。
さらには外からの光が絵具の中に凝集し、母胎に宿った光のごとく饒舌に何かを語り始める。
そんな絵画を目指している。
膨大な量のビジュアルコンテンツが飛び交う今だからこそ、
最小限の要素で最大の出来事を、眼前に提示する。
絵画の可能性はそこにある。
中島麦 2018 2月
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