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日本の水性木版画技術の海外普及を目指して 20年の歩み 帰国展

日本の水性木版画技術の海外普及を目指して 20年の歩み 帰国展
日程:2017年11月01日(水)〜2017年11月10日(金)
備考:11月8日(水)のトークイベントは要予約(入場無料)
時間:13:00-17:00
休み:土曜日、日曜日
料金:入場無料
会場:B109:CfSHE ANNEX

産業人文学研究所(シーエフシー・CfSHE)は、かつて浮世絵の制作に用いられた日本の伝統である水性木版画技術を、世界へ広めるために20年間活動してまいりました。ここにその軌跡を「日本の水性木版画技術の海外普及を目指して」展としてご紹介いたします。

展示されている作品は、1997年に開始した長沢アートパーク(NAP)と、それを受け継ぐ形で2011年より開催している国際木版画ラボ(MI-LAB)という二つのレジデンスプログラムにおいて参加アーティストにより制作され、寄贈された作品を選抜したものです。ここで二つのプログラムの共同創設者であり前代表でもある門田けい子の足跡も辿っています。門田は木版画とその背景―日本文化、歴史及び伝統工芸―と国際アーティストとの間の架け橋となりながら、木版画を現代に読み替えようと努力してまいりました。この展覧会は欧州文化首都としてのキプロスにおいて2017年6月に初めて開催され、巡回先のハワイでは、第3回国際木版画会議の特別展示として2017年8月21日から10月1日まで披露されました。

木版画は重厚な歴史を背景に持ち、その作品に現れる独特の光の効果は今もなお世界の版画家やアーティストを魅了し続け、その技術を学ぼうと日本を訪れるアーティストは後を絶ちません。NAPとMI-LAB両プログラムで北米、南米、欧州、アジア、オセアニア、アフリカからの200を超えるアーティストの参加が実現し、帰国後は祖国で技法研究の第一人者となったり、教育に携わったり、木版画アーティストとして活動したりしています。参加者の多くはその材料が環境に与える影響の少なさ、および道具が携帯可能であることを魅力として挙げ、また、その無限大の可能性と挑戦の醍醐味にも魅力を感じています。つまり木版画は、作品の仕上がりが紙の厚み、湿らせ方、糊(米糊)、絵具、湿気、天候、ばれんの種類、摺る際の手の圧力など、様々な条件に左右されます。水性材料の質感とその柔らかな仕上がりは、和紙(日本で伝統的に使用されてきた、樹木の繊維から製造される紙)を使うことによりその特性が最大限に引き出され、それがなお、アーティストの創作意欲を駆り立てます。過去の参加者の多くが木版画の制作を継続し、国際木版画会議でのキープレゼンターとなるアーティストもいます。

この展覧会は、木版画およびそれに関わる彫刻刀、ブラシや絵具それぞれの製造業や、特に和紙製造者を抱える伝統工芸を再活性化するために門田が貢献してきた推進活動や、レジデンス参加者のその後の活動に感謝するとともに記録するものです。その門田の功績が実を結び、木版画についての教育機関同士の情報交換やネットワークのためのプラットフォームとして共同設立した国際木版画会議が実現しました。国際木版画会議は本年ホノルルで3回目を迎えました。

さらにこの展示では、NAP開設と同年である1997年にアーティスト・イン・レジデンスを実現に結び付けた日本政府の尽力についても感謝を表明するものです。この援助はプログラムの継続に必要不可欠なものでした。NAPとMI-LAB参加者による各国での活動は、浮世絵が生まれた場所でありながらも現代アーティストによる創作手段としての可能性が見過ごされてきた国、日本そのものの関心も集めています。最後に、この展覧会はCfSHEが門田の精神を受け継ぎ、MI-LABを継続させようという意思の表明の場でもあります。

■トークイベント「水性木版画の海外普及とアーティスト・イン・レジデンス」
11月8日(水)18:00 - 20:00 (要予約、入場無料)
下記アドレスまでメールでお問合せ下さい。
infodesk(at)endeavor.or.jp

http://endeavor.or.jp/mi-lab/lab-archives/gallery/

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