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私たちの世界はいちいち確認しない無数の了解で成り立っている。それをあえて指し示すことで私たちは自由な精神のあり方に触れることができる。久村卓はそうしたアーティストの重要な仕事を実践するひとりだ。素っ気ないほど静かで端正な佇まいの作品が、ほんの少しの気付きによって見る者の感覚を揺さぶるような 饒舌さを見せる。彼の場所や空間への構え方には、優れた身体感覚を持つ者がみなそうであるように、肩肘を張らない柔らかな感じがあり、それゆえに鋭敏な反応が可能になっているように思える。どんな場所で、何を置き、動かし、私たちの注意力を喚起させるのか、期待させてくれるアーティストである。
住友文彦(キュレーター)
久村 卓 | Taku Hisamura
1977年東京都生まれ。2001年多摩美術大学彫刻学科卒業。
2003年、偶然聞くことになった藤堂塾の講義に感化され発表活動を開始。
フィールドワークを基にした、ヴァナキュラーな作品の成立を試みている。
近年の展覧会に「Hierher Dorthin(ゲーテ・インスティトゥート東京,2011年)」
「行きつ戻りつ つくり つくられること(ナディッフギャラリ―,2012年)」等がある。
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