吉澤知美展

画像：吉澤 知美　「finding for a clue」　2011　油彩、キャンバス　80.3×100.0cm

アーティスト：吉澤知美

吉澤知美（1984生）は、対となる存在、繋がっていく存在を常に意識して作品を制作しています。アジアを中心に発表を重ねる吉澤の、昨年来となる新作個展を開催いたします。

このたび、Bambinart Galleryでは11月23日（水）から12月11日（日）まで、吉澤知美個展を開催いたします。

1984年名古屋に生まれ、仙台に育った吉澤は、2008年東京藝術大学を卒業、卒業時には台東区長賞を受賞、2010年に東京藝術大学大学院を修了しています。

「喜び」と「悲しみ」、「光」と「影」･･･、それら一方の存在を目の当たりにしたときに、対となるもう一方の存在を強く感じるという吉澤。ふとした瞬間に世の中の「唐突なもの」、「違和感のあるもの」を見つけたとき、それは突然そこに存在したものではなく、何処かからつながって、そこにあるのだろうと感じています。その「つながりはどこにあるのだろうか」という思いは、すべてがひとつの存在のなかで同種のものなのではないだろうかという漠然とした思いへと通じ、対であったはずの「喜び」も「悲しみ」も絵画の中では溶け合ったひとつのものとして描かれています。

人は「さがしものをさがす」ように、はかなく、あてどなくさ迷い、そこに意味を求め、そうしてただ生き続けていくものであることを、吉澤の絵画は静かに伝えてくれることでしょう。

どうぞご高覧くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。