<スケジュールに関するお知らせ>
アーティスト:サラー・ウォンとピーター・ウィリアムズ(カナダ/アメリカ)
6月のレジデンスアーティストはアメリカ在住のメディアアーティスト、サラー・ウォンさんとピーター・ウィリアムズさんです。滞在期間中に東京の都市空間を探究し、人々と交流しながら作品を展開していきます。レジデンス期間の集大成として、3331 Galleryにて成果発表を行います。
<サラー・ウォン>
ニューメディアアーティスト、Indiana大学の教授。デジタルメディア、インスタレーション、彫刻、位置情報を使用した作品などを制作。彼女は大規模なマルチメディアインスタレーションによって、リアルな空間とバーチャルな空間を探究しています。最近では、公共空間における記録と介入しながら「多様性」という問題を扱ってきました。そのなかで、彼女が最も関心を寄せたのが「空間と日常生活との相互作業」でした。
私たちは「空間」というメディアを媒介として、世界を知覚しています。空間はさまざまなかたちで捕らえられ、歴史を通してより一層その捕らえ方も多様性をおびてきます。彼女の作品は、社会的・政治的・文化的な問題を評価し、現代の生活の複雑さを美学的な経験として純化しています。不確かなこと、特定な場所に反応すること、インタラクション、プロセス、参加すること、そして体験することが作品にとって重要な要素となっています。
<ピーター・ウィリアムズ>
ニューメディアアーティスト、DePauw大学教授。カナダに生まれ、アメリカ在住。大衆文化とメディアの複雑さを詩的に解釈し、映像、ジェネレーティブアート参加型の作品を中心に制作。インタラクティブな作品が多いピーターですが、平面作品のように観客が作品のすべてを把握できるわけではありません。現在のメディアは柔軟で幻想的なもの。彼は人間に似てきたこれらのメディアに関心を持ち、テクノロジーの進行に関する問題を扱っています。
「Lost and Found In Tokyo」
都市空間では日常生活、歴史、政治、経済、法の執行、公共空間、私的な空間、コンテキストが共存・衝突しています。さまざまな支配力が一般の人に影響を与えている一方で、一般の人によって都市空間は構築されているでしょうか? ピーターはこうした問題について、多様的な経験・意見を受け入れたいと考えています。空間やシステムが変化する瞬間は、言い換えれば「可能性がある瞬間」とも受け止められます。なにかが変化する瞬間に「なにを失ったのか?」「なにが発見されたのか?」ということに考えるべきだと、彼は考えています。レジデンス期間中に、アーティストとして自分自身にこの質問を問いかけるとともに、東京の人々の意見もヒアリング。今回の震災で大きな変化が起こっている日本。そのなかに滞在しながら、変化しつつある社会に触れ、東京の新しい都市像を作成していきます。
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