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#005 心ここにあらず | 藤原彩人

#005 心ここにあらず | 藤原彩人
日程:2011年01月08日(土)~2011年02月07日(月)
備考:<レセプションパーティー>2011年01月08日(土)18:00-21:00
時間:12:00-19:00
休み:火曜日
料金:無料
会場:3331 Gallery

アーティスト:藤原 彩人

「焼き上がり、窯を開けた瞬間から、そこに立ち、存在しはじめる。」
藤原彩人は彫刻の根源的なテーマである人間を、陶芸の焼くという技法と、彫刻の削るという技法を合わせて表現します。陶器のうつわのもつ内と外という二面性を発展させ、彼の彫刻は、人間の内と外、真実と虚偽、彫刻の光と影といった、相反する二つの要素を同時に併せ持っています。そのどこを見ているか分からない曖昧な表情は浮遊感を漂わせ、どこか現代の日本人の所在なさを象徴しているようです。

藤原が継続的に制作している、地面に直接立つ人物の全身彫刻は、不思議なリアリティを持ち、見るものを引きつけます。彫刻的技法により、繊細に手を加えられた表面は、陶器ならではの冷たさと暖かさを感じさせ、本来は触るべきものである陶器の表面が不可避的に見るものに「触れたい」という欲望を呼び起こします。つまり藤原の作品はいわゆる美術作品と鑑賞者の距離感とは異なるパーソナルスペースをその展示空間に生じさせると言えるでしょう。この作品表面のもつ触覚性の誘惑は藤原作品独自のもので、見るものを戸惑わせるのです。

また、藤原はロンドン滞在を経て、日本人作家であるというアイデンティティーの問題も先鋭化させました。益子出身で陶芸に親しみ成長した彼は、陶芸と彫刻のジャンルを越境する技法とテーマを必然的に選択し、自立彫刻では普遍的な人間を表現すると同時に、現代の日本人の表情を鋭く切り取ってみせます。ここでも藤原は相反する要素を両立させ、彫刻作品のあり方を深化させたと言えるでしょう。また、もう一方で、レリーフ作品では普遍的な人間というテーマに限定されることなく、よりコンセプチュアルなテーマを表現しています。藤原はこのように、現代という視座を持ちながらも、そこにとどまらず、より大きな人間というテーマを探求しており、現代性と普遍性を違和感なく両立する希有な作家であると言えます。

本展では、最新の人物全身彫刻と、これまでのレリーフ作品、胸像、ドローイングスカルプチャーをあわせて展示します。普遍的でありながらも極めて現代的なテーマでもある、ここにあらぬようで今ここにある人物像をどうぞご覧ください。

略歴
1975年 栃木県出身
2001年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2003年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了 
2007年9月--2008年9月 文化庁新進芸術家海外研修制度により英国、ロンドンに滞在(研修先/ビクトリア・アルパート美術館)
現在 東京藝術大学美術学部彫刻科 非常勤講師
    日本美術家連盟 会員
    一般社団法人アプリュス 監事

個展
2003年 "藤原彩人彫刻展"ガレリアキマイラ 東京
2004年 "CUT FLOWER"Studio Brick-one 東京
2006年 "思索する風を孕んで"ギャラリーイヴ 東京
2006年 "ヤミカラ"北仲WHITE118号室REI INOUE ART WORKS 神奈川 
2007年 "藤原彩人展"ギャラリー21+葉 東京
2009年 "新世代の視点09" gallery21yo-j 東京

グループ展
2006年 "スキノデリック --彫刻の表層--" 東京芸術大学陳列館 東京
2007年 "Asian Young Artist Festival 2007" HEYRI芸術村周辺 KEUMSAN GALLERYより出品 韓国
2007年 "CONTINENT CERAMIQUE" INSITUT EUROPEEN DES ARTS CERAMIQUES  Florival Museum フランス・アルザス地方/ゲヴウェラー
2006年 "JAPAN FESTIVAL" HEYRI芸術村周辺 KEUMSAN GALLERYより出品 韓国
2008年 "栃木に潜むチカラ −栃木の現代陶芸−" 益子陶芸美術館 栃木
2009年 "UNLIMITED" @アプリュス(A+) 東京
2009年 "未来を担う美術家たちDOMANI・明日展2009 文化庁芸術家在外研修の成果" 国立新美術館 東京
2010年 "からす頌 6人展 / JazzRoom" MARY JANE 東京
2010年 "A Plus Show Case 01-Espace-" OGUMAG 東京

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